景観デザインを目指せ

重山陽一郎の個人ブログ blog.enviro-studio.net
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鳴瀬川橋梁
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鳴瀬川橋梁は、JR東日本仙石線の鉄道橋です。プレストレスト・コンクリートのフィンバック構造という珍しい橋です。1999年(平成11年度)土木学会田中賞2001年(平成13年度)土木学会デザイン賞優秀賞を受賞しています。野蒜築港のすぐ近くに架かっています。
 
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構造はプレストレストコンクリート6径間連続フィンバック橋で、橋長は489m、最大支間長は85m、竣工は1999年。設計はジェイアール東日本コンサルタンツ株式会社。なお、土木学会デザイン賞の受賞者は、石橋忠良(東日本旅客鉄道株式会社)ほかとなっています。

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フィンというのは魚の背びれのことで、この尖った部分が背びれに似ているという事のようです。構造的には、連続桁の負の曲げモーメントと剪断力に対応するための合理的な形です。全体に丸みを帯びていますが、これが美しさのためなのか、構造的な意味があるのか、よくわかりませんでした(^^;)

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橋脚のデザインも上部工の形に合わせて考えられている感じです。

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支承を隠すために、橋脚からヒレが出ています。

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この形には賛否両論あるようです....

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桁の下部に段差があるのも、デザインのポイントになっていますが、下の図面を見ると、構造的にも意味のある形のようです。

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これが断面図(日経コンストラクション1998.8.28号から引用)。

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雨水は、ここから排水。

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上流側(北西側)には、風よけの透明な板がついていますが....

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下流側は普通の柵です。上流側からの風が激しいんでしょうね。

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フィンバックの形と周囲の山並みとの調和も意図されたデザインらしいですが、この写真とは違う場所から見た時の話かもしれません。設計のジェイアール東日本コンサルタンツ株式会社のホームページでは、左岸下流側からの写真が載っています。

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2011年の津波の時には津波の影響をまともに受けたものの、構造物には被害がなく、ゴム支承に残留変形が生じたそうです。一方、津波の後で堤防が嵩上げされているはずなので、橋が堤防にめり込んでいるような形になっているのだと思います。

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橋の左右は普通のラーメン構造

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橋台部分は、収まりが難しいところですね。

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なお、写真では川巾が狭いのに橋が長いですが、背割堤が写っていて、手前は支流の吉田川、背割堤の向こうに本流の鳴瀬川が流れています。

参考:
・日経コンストラクション1998.8.28号
Wikipadia
土木学会デザイン賞
土木学会田中賞
土木学会東日本大震災被害調査団緊急地震被害調査報告書 第9章橋梁の被害調査

位置:景観デザイン事例地図

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Category:宮城県
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