景観デザインを目指せ

重山陽一郎の個人ブログ blog.enviro-studio.net
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ドイッツァー橋(1948) レオンハルトの橋(その4)
20060727_034
ドイッツァー橋(Deutzer Brücke)は、ケルンの大聖堂の近くにある、ライン川に架かる橋です。3径間連続の鋼橋です。橋長は437m、スパン長は、132m、184m、120m、というプロポーション。設計は、ArchitectがGerd Lohmer、Engineerとして、レオンハルト(Fritz Leonhardt)らの名前が挙げられています。
 
20060727_034 - バージョン 2
橋脚の大きさが、妙に大きいですよね(^^;)
調べてみると実はこの橋脚は、以前の吊り橋の橋脚を、そのまま利用して架け替えられたということです。

Cologne_Haengebruecke_1925
Wikipedia Commons より引用
Wikipedia Commonsに吊り橋の写真が残っていました。1915年に架けられたものです。吊り橋のタワーが載っている橋脚を、そのまま利用したんですね。

Ponton-Bruecke_Koeln-Deutz_1900c
Wikipedia Commons より引用
Wikipedia Commons には、さらに古い時代のポンツーン(浮き橋)の絵もありました。こちらは1822年の竣工。ちなみに、背景に描かれているケルン大聖堂は、この橋が架けられた1822年には、まだ尖塔が1つしかなかったころで、もう1つの塔が完成したのは1880年、この絵が描かれたのが1900年頃だということです。
橋の中央は、船が通れるように開く仕掛けがあったらしいのですが、詳しくはよく分かりませんでした(^^;)

20060727_041
驚いたことに、この橋には2つの桁があるのですが、片方が鋼橋、もう一方はコンクリート橋です。

20060727_039
コンクリート橋のほうは、1980年に橋が拡幅されたときに架けられたもので、Architectは鋼橋と同じGerd Lohmer。この方は1909年の生まれで、鋼橋が竣工したときは39歳ぐらい、コンクリート橋が竣工したときは71歳ぐらいで、次の年にお亡くなりになっています。自分が手がけた橋が30年後に拡幅されるときに、再びそれを手がけることになったというのは、すばらしいですね。
橋桁の下フランジのラインは、鋼橋・PC橋がぴったり同じ形に合わせてあります。スゴイ。橋脚も、同じデザインで長さを伸ばしたのでしょうね。

20060727_040
プレストレストコンクリートの箱桁の、ウェブ部分には垂直にリブが設けられ、下フランジが張り出していますが、これは隣接する鋼橋とのデザインの調和に配慮されたのでしょうね。

20060727_045
遠くから見るとPC橋と鋼橋が隣接しているとは思えません。
また、レオンハルトの本を見ると、連続桁橋の場合、支間中央の桁高と橋脚部分の桁高の比率は2倍を超えないほうが良いということで、この橋の場合は、支間中央が3.3m、橋脚部が7.8m、比率は2.36だそうです。地覆の高さは1m。

20060727_035
また、この橋には川沿いのプロムナードから、橋の歩道に登る螺旋階段があったのですが、この階段のデザインも凝っています。

20060727_036
軸に羽のついた部品を、重ねて作ったように見せかけてあります。実際には柱に溝を付けることで、そのように見せかけてあるのだと思ったのですが....あるいはホントにプレコンの部品を重ねて、柱のところで上下方向にプレストレスをかけてあるんでしょうか?

20060727_037
ぴったり合っています。

20060727_038
裏側もぴったり。踏み板の間にコーキングしたような跡が見えるので、やっぱりプレコンを重ねて作ったのでしょうか? もしそうならこれもスゴイ。

リンク:
Deutzer Brücke Structurae (鋼橋)
Deutzer Brücke Structurae (PC橋)
Deutzer Brücke Wikipedia(独)

位置:景観デザイン事例地図(ヨーロッパ編)
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Category:ドイツ
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