景観デザインを目指せ

重山陽一郎の個人ブログ blog.enviro-studio.net
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フェルディナント・ライトナー歩道橋(1961) レオンハルトの橋(その6)
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フェルディナント・ライトナー歩道橋(Ferdinand-Leitner-Steg)は、ドイツのシュトゥットガルトの駅前で、シラー通りを横断している歩道橋です。そのためシラー歩道橋(Schillersteg)と呼ばれることもあります。橋の背景にタワーがみえているのがシュトゥットガルト駅です。
 
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道路の両側は公園になっています。斜張橋のタワーの高さは、樹木の高さを超えないように23mとなっています。桁は鋼製の箱桁で、最大スパン63mに対して桁厚はわずか50cm。ゆるやかな縦断曲線の半径は360mだそうです。

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公園内の園路から滑らかにすりついていますね。

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登りはじめの部分の勾配は、約10%。

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コンクリートの橋台の部分と鋼製の箱桁の部分がきれいにすりついています。タワーから出ている一番手前のケーブルは、橋台につながっていますから、これはタワーが向こう側に倒れないように引っ張っているんでしょうね。タワーの向こう側が道路を超える最大スパンです。

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桁のフェイシアライン(橋床板の見附の厚みの部分のライン)を橋台にも連続させるというのは、橋のデザインの基本ですね。橋台の端部が斜めになっているというところも、こだわりが感じられます。

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この橋は、タワーのところで2またに分かれており、Y字型の平面となっています。この記事の最後の航空写真を見るとよく分かります。

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タワーは、桁とはつながっていないんです。

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タワーに、なにやら銘版が取り付けられています。

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KRUPPというのは、クルップ社というドイツの重工業の大企業です。製鉄から始まり重機や兵器を製造している会社で、この橋の建設をしています。ちなみに、日本の幕末の軍艦、開陽丸にはクルップ社で製造された「クルップ砲」が18門装備されていたそうです。

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ケーブルの定着部分は、シンプルです。

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拍子抜けするぐらいシンプル(^^;)

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高覧もすごく華奢です。2mピッチぐらいで斜めの支えがあるとはいえ、群衆過重に耐えられるとはとても思えないんですが....(^^;)

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橋の上から駅が見えます。

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こちらは反対側。シュトゥットガルトは人口が約60万人の大都市で、ダイムラーポルシェなどドイツを代表する大企業の本社がある工業都市なんですが、駅周辺でも緑がとても豊かです。

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シンプルで細いタワーですね。と、感心するのは簡単なんですが....

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定着部を小さくおさめるのは、簡単ではないと思います。ここが小さくならないと、タワー全体を細く作れないので大事な治まりですよね。

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対岸の公園におりていきます。

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広々とした芝生が広がっています。

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こちら側も最後は2股に分かれるんですが、ここはもう橋ではなく公園部分です。

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公園の盛土と橋台と橋桁が、滑らかにつながっていますよねぇ。親柱とかはないんです。

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橋の下が、物置になっていました。ほんとは橋台のデザインがものすごく頑張っていて、橋台からコンクリートの桁がキャンティレバーのように張り出してきて、それに箱桁がきれいにつながっているんですが、よくわかりませんね。金網の囲いの中の桁裏に、鋼製箱桁とコンクリート桁の継ぎ目が見えます。その向こう側のコンクリート桁がキャンティレバーのように、奥から手前側に突き出しているのが、よく見るとわかります。

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残念ながら、橋面からは、桁下のそんな苦労が全然わかりません。エキスパンションジョイントがふつうに見えるだけです。

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桁裏をみると、向こう側で2つに分かれているのがよく分かります。

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ところで、この橋の名前の「Ferdinand-Leitner-Steg」というのは、フェルディナント・ライトナーという音楽家の名前に由来するもので、この方はシュトゥットガルト国立歌劇場の音楽監督をされていたのだそうです。Stegというのは橋という意味ですね。

レオンハルトの橋のシリーズは、ひとまずこれで終わりで、次からは、シュトゥットガルトにたくさんあるシュライヒの橋をみていきたいと思います。

位置:景観デザイン事例マップ(ヨーロッパ編)
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Category:ドイツ
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