2008.08.23 Saturday

この美しい橋は、美々津橋(みみつばし)といいます。宮崎県日向市の耳川河口部に架かっている、昭和9年竣工の古い橋です。橋梁形式は、上路スパンドレルブレースト鋼アーチ橋で、橋長は168.7m、幅員は7.6mあります。2連のアーチ部分は、1スパンが64.4mです。

この橋は旧国道10号で、今は下流に新しい橋ができたので、県道になっています。

立派な親柱ですね。

橋を設計したのは増田淳です。増田は徳島県の吉野川橋や、東京の隅田川の白髭橋などを設計した人で、当時の最も優れた橋梁技術者の一人です。
日本に現存するスパンドレルブレースト橋では7番目に古い(九州では唯一)もので、2002年の選奨土木遺産に選定されています。また、日向市の文化財にも指定されています。

橋は4径間で、中央の2つがアーチ橋、両側の2つが桁橋になっています。

アーチ橋と桁橋の接続部の納まり。

橋脚は鉄筋コンクリートです。ディテールが美しいですね。

支承のデザインも綺麗ですね。

橋の中央にはエキスパンションジョイントがあります。

橋上から下流側の風景です。鉄道橋と、新しい国道橋があります。

上流側はすぐに山が迫ってきます。

細い鋼材を上手に組み合わせてありますね。

当時の橋の接続部は、リベットが使われています。

これは、橋の下から見たところ。

美々津の歴史的まちなみのすぐそばにあるので、2つセットで御覧ください。
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リンク:
土木学会選奨土木遺産
九州の近代土木遺産(国土交通省)
九州の橋
土木遺産in九州(九州建設弘済会)
Category:宮崎県