2011.03.28 Monday

すべて鋳鉄でできています。現存最古の心斎橋は錬鉄製、2番目の弾正橋は鋳鉄と錬鉄です。スパン長は約14m。

この橋は、神子畑川という山奥の川に架かっています。上流には明延鉱山(あけのべこうざん)があり、鉱石を運ぶためのルートがつくられました。橋の向こうに続く細い道がそのルートです。この橋も、鉱山開発に呼ばれたフランス人技師の指導で、横須賀製鉄所で作られたそうです。
心斎橋や弾正橋は移設されていますが、この橋は源位置にあり、橋としても現役です。

床板は木材です。かつては線路があって、鉱石を積んだ鉄道馬車が渡っていました。

親柱も鋳鉄製だし....

高欄も鋳鉄です。手前の部分が新しいのは、1982年に修理されたときに新しくなったのでしょうか?

高欄の継手がどんなディテールなのか、よく分かりませんが、噛み合わせてあるみたいですね。

桁下を除いてみると、3つの部品で組み合わされたアーチリブが、3本かかっています。

アーチリブ同士は、フランジでボルト・ナットで留めてあります。

ブレースは左右対称じゃないんです。鋳鉄製なので型に鉄を流し込んで作ってあるはずで、同じ型をつかうにはこれが便利だったのでしょうか?

この細いブレースも面白いですね。

橋台は石積みなんですが....

アーチリブの端部はレンガが見えます。この奥はどんな構造なのか興味わきますね。

スパンドレルも鋳鉄製の縦格子みたいな物で、ボルトで固定されています。

床板は木製の梁で支えられていました。

この橋は、重要文化財に指定されており、駐車場もあって立派な説明看板もあります。このような鋳鉄の橋が5つあったそうですが、現存するのはこの橋と羽淵鋳鉄橋の2つです。

山奥に立派な橋が残っているんですね。
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Category:兵庫県