2011.08.08 Monday
先日紹介した Nesenbach Valley Bridge は、シュトゥットガルト大学のそばにあるんですが、大学のキャンパスの中にも面白い橋があるので、行ってみました。設計者はコンペで選ばれた、Werner Kaag と Gustl Lachenmann なんですが、コンペの審査委員長はシュライヒ!
シュライヒは、シュトゥットガルト大学の出身で、同大学の教授でもあります。
この橋、ものすごく華奢です。アーチスパンは34mで、ライズは約2m。橋の幅員は約3m。
下弦材のロッドに強いプレストレスがかかっていて、そこからのびる頬杖が橋床板を支えています。
下弦材は橋台に、橋台は地中アンカーに固定されていて、下弦材の張力はアーチには伝わりません。
橋が歩行者による活荷重で変形すると、下弦のロッド材が延びる方向に変形することになるので、強いプレストレスが変形を抑え、また元の形に復元する、という仕掛けらしいです。
あらゆる接合部が、ヒンジでできています。
ここも動くし....
高欄もワイヤで引っ張ってあり、良く動きます。
そのため、人が渡ると、すごく揺れます。ダンパーをつけて揺れを抑えることもできるんですが、学生が橋の揺れを観察・実感する教材となるように意図して、ダンパーを付けなかったんだそうです。
この橋は、キャンパスの歩行者導線になっています。
広々として、気持ちいいキャンパスです
すぐ近くには、こんな橋もありました。
リンク:
structurae
位置:
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この橋は、30 Bridges に収録されています。
Category:ドイツ