景観デザインを目指せ

重山陽一郎の個人ブログ blog.enviro-studio.net
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東新橋
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前回紹介した眼鏡橋の2つ上流にある、東新橋。あきらかになんだか変ですよね。橋が無駄に高すぎる感じ。もちろん理由があります。
 
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平面図の一番右側(上流側)にあるのが、東新橋。この橋は1982年(昭和57年)の長崎大水害で流失し、再建されました。その際、眼鏡橋のところは両岸の水路トンネルで川幅を広げましたが、東新橋のところは広げることができていません。

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流失前の東新橋は、普通の石造アーチ橋だったことが分かります。ただ、この形だと河川の断面(河積)を大きく阻害し(河積阻害率が大きい)、この部分で水が流れにくくなってしまうし、橋にかかる水圧も大きくて、流失につながってしまいました。これを避けるために、眼鏡橋では水路トンネルを造って断面を確保した訳ですね。

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東新橋では、水路トンネルを造らずに、橋全体を高くあげることによって河積を確保しているので、なんだか変なわけですが、かといって他にやりようがあったかというと、ちょっと思いつきません。土木技術者の方も、文化財関連の方も、市民の方も、複雑な思いがある(あった)のでしょうが、石橋を他所へ移設して普通の桁橋に架け替えるよりも、こうすることを選択された訳で、尊敬します。おそらく移設&架け替えの方が費用が安く、普通の桁橋の方が使いやすかったでしょうが、それよりも歴史と伝統を重視されたんですね。

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橋の傍らに、昔の親柱と思われる石柱が立っています。

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東新橋が最初に架けられたのは、1673年(寛文13年)ですが、1721年と、1800年(寛政12年)に洪水のために架け替えられています。この石柱は寛政12年の架け替えの時のもの。

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石工さんも、その時の人でしょうね。

リンク:
長崎・中島川石橋群と眼鏡橋

Category:長崎県
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