2008.12.07 Sunday
ローレンス・ハルプリン(Lawrence Halprin)は、1916年生まれの、著名なランドスケープアーキテクト。ポートランドにある彼の作品を3つ紹介します。
今日紹介するのは、Ira Keller Fountain(アイラ・ケラー噴水:フォアコートファウンテンとも呼ばれています)。1970年にできました。名作としてとても有名です。
ポートランドは、アメリカ合衆国オレゴン州の、最大の都市。再開発された中心市街地は、アメリカの都市の中では、かなり美しい部類に入ります。再開発の際に、アイラ・ケラー噴水(Ira Keller Fountain:フォアコートファウンテンとも呼ばれます)、 ラブジョイプラザ(Lovejoy Plaza Fountain)、 ペティグローブ公園(Pettygrove Park)の3つの公園が建設されました。3つともに、ハルプリンが設計に関わっています。
上の写真のように、再開発地区の1街区が公園になっていて、ビルと豊かな植裁に囲まれています。面積は0.92エーカー(約3700m2)。
Ira Kellerというのは、人の名前です。ポートランドに貢献した人のようですね(
civic leader and first chairman of the Portland Development Commission)。他の2つの公園にも、同様に人の名前が付いています。建設当初はForecourt Fountainと呼ばれていたこの場所は、1978年にIra Keller Fountainに改名されています。
コンクリート製の滝から大量の水が勢いよく流れ落ちます。水の音で周囲の車の騒音がかき消されます。水量は毎分13000ガロン(49m3)。
夏になるとここから下のプールに飛び降りる子供たちで大賑わいになるそうです。かなり危ないんじゃないかと思うんですが、自己責任の国ですからね。
一応、危険に対する注意書きがあります。
滝は東向きに落ちていて、夕方になると日陰になります。滝の前にはプールがあり、その前にはコンクリートのデッキがあります。風向き次第ではここにもしぶきが飛んできます。
敷地は勾配があり、西が高く東が低くなっています。噴水は西側で泉のようにわき上がり、東側に掘られた滝壺(というかサンクンガーデン風に低くなっている空間)に落ちていきます。
公園の西側(滝の正面)には、市民公会堂(Civic Auditorium)があります。この公園は、市民公会堂の前庭としても位置づけられます。
西側の水がわき出てくるところです。
コンクリートの表面には、型枠の板の年輪模様がくっきり。
いつまでも、ボーっとしていられます(^^;)
位置:
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リンク:
Lawrence Halprin(Wikipedia英語サイト)
americangrandtour.orgの説明(なぜか平面図が別の公園のものになっている(^^;) )
Keller Fountain Park(portlandonline.com)
Category:アメリカ合衆国